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タラレバ娘から考える!0.3%を探し続けるのはアホくさい。

「逃げ恥」と「タラレバ」から学ぶこと

最近、女友達からこんな記事が送られてきた。

結婚志向のハイスペック女子は「逃げ恥」と「東京タラレバ娘」から何を学ぶべきか? | Girl Power Insight

「結婚志向のハイスペック女子は「逃げ恥」と「東京タラレバ娘」から何を学ぶべきか?」という、なんとも挑戦的なタイトル。

「逃げ恥が解いてくれた呪いを、全力でかけてくる」というものだ。ここで言うのろいとは「女は若い方が価値がある」ということと「女は結婚して幸せになれる」という呪いのことだが、その呪いをこれでもか!という勢いでかけまくるのが「東京タラレバ娘」で、その価値観は古いという指摘だ。しかし、これは実は古い価値観ではない。むしろ、一周回って「新しい」のだ。

という記事。

この記事の中では、結婚するためには戦略が必要。とくに、高学歴高身長高収入というハイスペ男子はとてもレア。であるならば、白馬の王子さまなんて待たないで、戦略的に行動せよ、と。

年収一千万円で高身長のハイスペ男子はたったの0.3%しかいないことになる。この中で独身男性に限定するとさらに数は少なくなる。30代男性の未婚率は約50%なので、つまりハイスペック独身男性は結婚適齢期男性のたった0.15%程度しかいないことになる。これは偏差値的にいえば「80」レベルである。

0.3パーセントの人間を探し続ける

たしかに、私の周りにも「結婚したい〜」といいながら、クラブにいきまくって、ワンナイトを繰り返してる友達Aや、何も行動をしない友達Bがいる。まさに、「現実逃避ちゃん」群。

そして、そういう子に限って、パートナーに求めるスペックは異常に高い。友達のわたしでも、「え、ちょっと冷静になって笑 だったらそのスペックの相手に見合う行動とろうよ!」と突っ込みたくなるほどの高さ。彼女たちは、上に記したような0.3%の相手を探し続けている。

(男が女にいうなら、巨乳で可愛くて、料理がうまい!でも細くて、自分のことだけを想ってくれて、男に頼りきらず、人間的に賢い子!みたいな?)

 

この記事は、途中まで「うん、うん」と読めるのだが、ラストが気に入らない。たしかに、そうした高スペックパートナーをみつけるには「戦略」が必要。でも、結婚したらそこで終わるほど人生は楽ではないはず。

頑張って、猫を被っても、長くは続かない。コンドームに穴をあけたり、酔わせて生でやって妊娠したりして、「結婚」に持ち込んだとしても、その後に幸せがあるわけではない。「結婚がゴール」、その発想自体が古いと思う。

 

でも、一方で平成生まれで、自分は働かず、相手に理想の全てを要求する「平成の奥様」希望群もいる。先に記述した「現実逃避ちゃん」達より、個人的には危険種だとおもう。

自分は働く、という思想はなくて、旦那には30歳くらいで1000万円プレーヤーをもとめる。

これが、意外に多い。「1000万円」という言葉は出さなくとも、話を聞いてるととても達成できない。

 年収1000万も手取りはそんなに多くない

毎年海外旅行、都内の持ち家あるいはタワマン、子供は私立で、自分は奥様会、お料理教室や習い事……

正直、年収1000万円でも手取りにしたらもっと減る。手取りだと700〜800万円くらいだそう。

http://ten-navi.com/hacks/salary-3-5785 

こちらのサイトから、年収1000万円の生活例をひいてみた。

専業主婦の妻と大学生の子1人という3人家族を支えるAさんの例では、手取り年収は約758万円、ボーナスを除いた手取り月収は約47万円。同じく年収1000万円で独身のBさんは手取り年収は約734万円、月収は約46万円です。

外食は月に一回、旦那の給料は4万円(ランチ込)。教育費に8万円となかなか高い金額をかけてるせいか、ほぼ貯蓄は貯まらない。

話を聞いていると、「平成の奥様希望群」は、学歴としては早慶以上の学校の出身者、女子大に多い気がした。

 彼、彼女らの親はバブルを経験した世代。日本経済も右肩上がり。その時の貯蓄や資産が、90年代うまれの平成世代の子供に影響あった部分もあるかもしれない。正直1000万と言わずもっともっと稼いでいた人もいるはず。(そして、子供に沢山教育費をかけた)

でも、これからの日本経済は正直明るくはない。LCCの登場で飛行機が安くなっても、家電が技術の開発で安くなっても、消費税はあがるし、社会保険料の負担も大きい。

少子化で市場が縮小、労働人口も減っていけば、 国力は衰える。移民に対しても消極的だから、なおさら。

だから、親の世代をベースに、彼らの「あたりまえ」を、これからの日本での生活に当てはめても、同じ水準の生活は送れない。それでも、人は自分にとっての「生活水準」を大きく変えることはできないから、彼女たちはずっと白馬の王子さまを探し続けているのだろう。でも、それは儚い夢にすぎない。

ちなみに港区にも世田谷区にも新築で5000万円台のファミリーマンションなんかありません**。5000万円で買える新築ファミリーマンションは八王子くらいまで行かないとないですね。

http://news.livedoor.com/lite/article_detail/12609382/

 冷静に考えたら、共働きで世帯年収増やしたほうがお得

正直、彼女たちの頭にいまだある、「専業主婦への憧れ」という像を消し、共働きができると、税の面でも「憧れの生活」にぐっと近づくく。f:id:udukikaren:20170205090529p:image

http://ten-navi.com/hacks/salary-3-5785 より)

 

安倍さんの掲げる「1億総活躍」=「活躍してくれないと、この国すぐ沈むから助けて」政策で、制度上もどんどん「働いたほうが得」な社会に変わっていくはず。それを忘れて王子さまをまちつづけても、多分そんな人は現れない。あるいは、同世代ではなく、すでに社会の旨味をすって脂ものりきった40〜50代くらいの男性を探してみてもいいかもしれない。中でも、お金はあるけど、仕事に没頭しすぎて離婚されたバツイチや、婚期を逃したひと。

自分の中にある結婚やパートナーへの「あるべき論」という「呪い」から解き放たれてこそ、真に「タラレバ」しない、日常が送れるのだろうなぁ……